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和菓子司 風林堂

創業百年を超え、地域に愛されている和菓子店の建替えである。和菓子という日本の伝統文化と現代の建築表現の融合というコンセプトは計画初期から念頭にあり、道路側のファサードは伝統的な和菓子の技法「はさみ菊」から着想を得た鋼板菱葺きとした。菱葺きは明治から昭和初期の屋根によく見られたが、高度な技術と多くの手間と時間を必要とするため現代ではほとんど衰退してしまった工法である。今回この工法を採用できたのは、難易度の高さや圧倒的な手間暇に挑んでくれた熟練の職人の惜しみない協力のお陰である。

現代の建築技術や建材は加工から工法に至るまで、そのほとんどが機械化され、現場で職人の手によって作り出されるものは皆無である。熟練の技術の継承という観点からも意義深いプロジェクトとなった。

所在地

用途

構造・規模

延床面積

竣工

:山形県長井市

:店舗併用住宅

:木造2階建

:196.15㎡

:2021年9月

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